2019年8月7日 3歳10ヶ月の子供に読み聞かせをした絵本です。
1.ふんふん なんだかいいにおい
1.ふんふん なんだかいいにおい
作:にしまきかやこ
「わたしのワンピース」の西巻茅子さんの作品です。
おかあさんの包み込むような優しさと、さっちゃんのお姉さんのような優しさにジンとくる1冊です。
朝ご飯を大急ぎで食べたさっちゃんは、口も手もベタベタです。
さっちゃんの美味しそうな匂いに誘われて、動物の子供たちが近寄ってきます。
お母さんの誕生日プレゼントの準備で大急ぎのさっちゃんは「うちでお母さんに食べさせてもらって!」と言い、道を急ぎます。
お花を持ってさっちゃんが家に帰ると、ドアの所でお母さんが立っていました。
お母さんの戸惑った表情が絶妙です。
お母さんは訳が分からないながらに、家にやってきた動物たちにお料理をふるまってあげていました。
部屋は動物たちに酷く散らかされていましたが、怒らないお母さんの心は広いなと思いました。
さっちゃんとお母さんが仲良くぎゅっとしている様子を見た動物たちは、自分のお母さんが恋しくなり次々に家に帰っていきます。
しかし、オオカミの子だけは帰らずに泣き出してしまいます。
オオカミの子のお母さんは、死んでしまっていないのです。
寂しくて泣き出すオオカミの子に、「私のお母さんを貸してあげる」と手を引いてあげるさっちゃんの姿は、優しさで溢れています。
オオカミの子を優しく抱きしめるお母さんは慈愛に満ちていて、抱きしめられたオオカミの子の表情は赤ちゃんのように安心しています。
愛情溢れるお母さんに育てられたから、さっちゃんは人に優しくできる女の子にできるのだと思います。
読み終わると子供を抱きしめたくなる、心温まる絵本です。
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