①100年たったら
②あのねあのね
③こうさぎと4ほんのマフラー
④いれていれて
①100年たったら
作:石井睦美/あべ弘士
孤独なライオンがエサとして見つけた小さな鳥。
食べる者と、食べられる者という関係のはずなのに、心を通わせるようになる2匹。
でも、2匹に別れの時が訪れます。
「100年たったら またあえる」
また会える日を信じながら、ライオンは小さな鳥のいなくなった時間を過ごしたんだろうと思うと切ないです。
そして100年が経ち、姿を変えて2人は出会います。
次の100年後も、その次の100年後もそれぞれ違う姿になっても必ず出会います。
2人がどんな姿になってもめぐり合うのは嬉しいですが、一緒に過ごせる時間がほんのわずかな時間しかないのが、神様は意地悪だなと思ってしまいます。
長い時間を過ごすことが大事なのではなく、一緒にいられる時間を大事にすればいいのだとしても。
最後に出会った姿では、長い時間を共にして、幸せな時間を過ごしてほしいなと願いながら読みました。
②あのねあのね
作:えがしらみちこ
幼稚園からの帰り道。
自転車の後ろから今日あった出来事を一生懸命伝えようとしている男の子。
娘も4月から幼稚園がスタートします。
自転車での送り迎えになるので、こんな感じになるのかなと想像しながら読みました。
お母さんだけでなく、お父さんも自然に送り迎えをしているところが現代の家族像で良いなと思いました。
③こうさぎと4ほんのマフラー
作:わたりむつこ/でくねいく
真っ白な雪がしんしんと降っていて、冬に読むのにぴったりの絵本です。
おばあちゃんからの手編みのマフラーをまいた4匹のこうさぎは、雪の中でも元気に遊びまわります。
年を取ったぶなの木の「ぶなじい」が凍えていないかと心配な4匹は、ぶなじいに会いに森の奥へ向かいます。
ぶなじいに会えた4匹がマフラーで温めてあげる姿がかわいいです。
マフラーの温かさと、4匹の心の温かさで目が覚めたぶなじいの表情がとても優しいです。
春になったら元気なぶなじいと遊べるといいね、と思いました。
④いれていれて
作:かとうまふみ
森の中で雨が降ってきて、かわいいキノコがむくっと生えてきました。
そのキノコの下でアリが雨宿り。
次にてんとう虫、その次にはちょうちょ・・・と次々に雨宿りに訪れます。
そんなにたくさん入れるかしら、と思いますがキノコがムクムクと成長していくので大丈夫。
いったいどこまでキノコは大きくなるのかなと思いながら読みました。
「てぶくろ」「りんごがドスーン」のようにたくさん動物が集まってきて楽しい絵本でした。